人は心と体でできています。
体は見えるけれど、心は見ることができません。
だから、心って何?
と聞かれると、なんだろう? ってなってしまいますよね。
心をわかりやすく説明するために、心理学者のフロイトは、心の領域を二つに分けて説明しました。
それが意識と無意識です。
意識は顕在意識ともいわれます。
無意識は潜在意識ともいわれます。
心の領域を二つにわけることで、心とは何か? が少しだけわかりやすくなったのです。
今、少しだけ、と言いましたが、無意識の領域はとてつもなく広く、また、私たちが生きるために絶大な力を発揮してくれているので、科学や心理学で一生懸命に研究がすすめられてはいるものの、まだ、よくわからないことが多い。だから、ここでは、少しだけ、と書きました。
心の顕在意識と潜在意識の領域の違いは、西遊記の物語で説明することができます。
孫悟空は、自由自在に空を飛んでこの世の果てまで行けたように見えた。でも実は、それはお釈迦様の手のひらの上の出来事に過ぎなかった。
こうした逸話に置き換えられて、孫悟空=顕在意識、お釈迦様の手のひら=潜在意識として、その領域の広さの違いが説明されたりしています。
また、顕在意識と潜在意識の領域の違いは、よく氷山にたとえられ、海面から出ている5から10パーセントが顕在意識、海面下に沈んでいるのが潜在意識で90から95%とあらわされます。
私たちは日々、自分で考えながら生きていると思っていますが、そう思っているのは、氷山の一角である顕在意識にすぎず、実のところ、知らず知らずのうちに潜在意識によって自分の思考や行動をコントロールしているということになります。
さらに、心のもっと奥深くには、この社会や人類全体とつながっている集合的無意識があって、そこからの影響も受けているという考え方もあります。催眠療法では、こうした個人の潜在意識や集合的無意識、さらに奥にある魂と呼ばれる領域まで働きかけをしていきます。
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