判断のフィルターを通過しない情報は潜在意識まで届きません。
乳幼児には、理屈や理論でものごとを考える力が備わっていないうえに、判断の材料となる経験も少なく、暗示を無意識に受け入れやすい状態です。
ところが、5歳くらいになると、理屈や理論でものごとを判断する力が備わってきます。
体験とそれに伴い味わった感情とを基準にして、信じていいかどうかを選択するようになる。この判断のフィルターを通過しない情報は、潜在意識には届きません。
個人の性格やふるまいの基礎となるような一定の傾向は、5~6歳になるまでに形成されるといわれています。
その時期に、私たちは信頼していいもの、してはいけないものを学びます。自信がある、自信がないといった漠然とした感覚も身に着けます。性についても自己認識します。
また、外向的か内向的かも生まれます。他にも積極的か消極的かの態度もわかってきます。
このような性格的特徴は、1歳までに定着しているという説さえあるほどです。
私たち人間は、人生のごく早い段階で、判断軸となるような感情的基盤を形成することになります。乳幼児でさえ、親の気分の変化を感じる能力があるのです。自分の発する言動に特定の反応がかえってくることを知っています。
たとえば、母親の笑顔は、良い行いへからの反応であり、しかめっ面は、不満のあらわれであることを学んでいます。
子どもの頃に見たり、聞いたり、感じたりするたびに、特定の反応が呼び起され、その反応は潜在意識に保管されています。
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